【寒い冬に恋しい、温かいメニューには要注意】今年最初の「減塩の日」に、塩分摂取を見直そう!
~節塩メニューで体を温めて健康に~

AI健康アプリを開発・運営するヘルステック企業の株式会社リンクアンドコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡辺 敏成、以下「当社」)は、AI健康アプリ「カロママ プラス」(以下、「アプリ」)にユーザーが記録した日々の食事データをもとに、食生活の調査・評価を定期的に行っています。そこで2023年最初の「減塩の日」を目前に控えた今回は、塩分の多い食事が続いた年末年始の食生活が気になる方も多いこの時期に、改めて食生活を見直していただく機会をご提供すべく、「季節間での塩分摂取量の変化」について調査しました。

調査サマリー

  • 冬は塩分摂取量が、夏より約0.5g/日増加!
  • 冬は、手軽な「即席食品」が多く使われ、塩分摂取が増える傾向に

調査方法

アプリに記録された朝・昼・夕・間食の食事データから、1日あたりの食塩相当量(g)を算出しました。

 調査期間:2021年11月~2022年1月(冬期間)、2022年6月~2022年8月(夏期間)
 調査対象:当社が提供するAI健康アプリを利用しているユーザー
 分析対象:2021年9月~2022年8月までの期間で、毎月3日以上、朝・昼・夜の食事データを入力しているユーザー(男女3,783人)

調査結果

夏と比較して、冬の1日あたりの塩分摂取量が平均で約0.5g増加していました。

 本調査で、夏に比べて冬の方が塩分の多い食品を摂る傾向が明らかになりました。国内で行われた既存の研究 (※1) でも冬に塩分摂取量が増加する傾向が示されており、本調査でも同様の結果が示されました。
 本調査で分かった「冬と夏の季節間で生じた、塩分摂取量0.5g/日の差」は一見僅かで気にするほどの差ではないように思えますが、これまでに
・1g/日分の塩分摂取量の減少は血圧1~2mmHgの低下効果がある(※2)
・血圧2mmHg低下は脳卒中6%、心疾患4%減少させる(※3)
といった報告がなされており、循環器疾患の発症を予防する上では非常に大きな意味を持つ差であるといえます。

冬に塩分摂取量が増える一因は「温かいメニュー」にあり!

 冬に塩分摂取量が増える要因を探るため、メニューごとの入力回数を調べました。その結果、塩分が多く温かい食品の入力が、冬の方が夏よりも多くなる傾向が見られました(表1)。具体的には、ラーメンやうどんなどの麺類、味噌汁・スープなどの温かい汁物、おでんや鍋など、1食分で1日の食塩摂取目標量の半分以上を含むメニューの入力回数が増えていました。特に、インスタントラーメンやカップうどん、カップスープなど、手軽に食べられるが塩分量が多い傾向がある「即席メニュー(※4)」の入力回数が増えていました。寒い時期に簡単に体を温められるとても便利なメニューではありますが、これらが冬の塩分摂取量を増やす要因の一つにもなっていると推測されます。

塩分の過剰摂取による健康への影響と日本の現状

 塩分の過剰摂取は、高血圧症の発症や重症化、さらには脳卒中、心筋梗塞、腎臓病など様々な疾病の発症要因となることが明らかとなっています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 では健康な成人の1日あたりの食塩摂取の目標量は、男性 7.5 g 未満/日、女性 6.5 g 未満/日とされています。しかし、厚生労働省が発表した「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」では、成人の食塩摂取量は男性で10.9g/日、女性で9.3g/日(※5) と、男女いずれも目標量に比べて3g程度高い状態であることが報告されています。
循環器疾患の発症を予防するためにも、日々の食生活で減塩を意識することが重要です。

毎月17日は「減塩の日」! 冬に楽しみたい「身体ぽかぽか節塩レシピ」をご紹介!

 日本高血圧学会と日本高血圧協会により、毎月17日は「減塩の日」と制定されています(※6)
当社イチ押しの身体が温まる節塩レシピをご紹介いたしますので、まだまだ厳しい寒さが続くこの冬に、是非お試し下さい。

 即席メニューはとても手軽で、忙しい日々にも役に立つ製品です。近年、即席メニューにおいて塩分を抑えた製品や、食物繊維・ビタミン・ミネラルを添加した製品も多く出回っているので、塩分を意識して完全に断つのではなく、食べ方や商品の選び方を工夫しながら上手に活用してください。
例えば、ラーメンやうどんなどの麺類を食べるときは、汁を残すことで塩分の摂取量を抑えることもできます。また、カリウムを多く含む食材を一緒にとることもおすすめです。カリウムは、塩分の排泄を促し、血圧の上昇を抑える役割があり、野菜・果物・豆類・海藻に多く含まれます。即席ラーメンにカットねぎや冷凍コーンを追加したり、即席うどんには乾燥わかめ、即席スープにはドライパックのミックスビーンズや千切りキャベツを追加して食べるのもおすすめです。食後に果物を食べるのも良いでしょう。
このように、製品選びを意識したり、塩分摂取量を調整して必要な栄養素を補うことで、減塩を心がけてみてください。

 今後も当社は「世界中の誰もが自然と健康になれる社会」の実現を目指し、PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)を利活用したセルフケアの推進と、楽しく継続できる健康サービスを開発・提供いたします。

※1) 参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea1991/13/1sup/13_1sup_23/_pdf/-char/ja
※2) 参考:https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejm200101043440101
※3) 参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14656957/
※4)カップスープ(粉末)やカップラーメンなど、お湯を注いで完成する製品を即席メニューとしています。
※5) 参考:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf
※6) 参考:日本高血圧学会・日本高血圧協会「毎月 17 日を「減塩の日」に制定」 https://www.jpnsh.jp/data/salt29.pdf