健康アプリを活用した社会的フレイル予防対策構築を展望

当社が運営するAI健康アプリ「カロママ プラス(以下、アプリ)」は、兵庫県立大学地域ケア開発研究所 林知里教授による「健康サポートバブル*1の効果を検証するための介入研究」に協力します。

本研究はアプリを家族で利用する群と、ひとりで利用する群に分けて社会的フレイル*2の変化をみるものです。健康サポートバブルとして家族でアプリを一緒に利用することにより、情報共有の促進や、健康づくりへのモチベーション維持などの効果が生まれるのかを検証します。研究結果を基に、ICT活用による社会的フレイルの予防対策構築を展望しています。

*1 健康アプリを家族で利用すること

*2社会的なつながりの減少により、体や心の機能の低下している状態

研究背景

新型コロナ感染症の予防対策として、「バブル方式」という方策が考案されました。家族単位や仕事の同僚単位で「ソーシャルバブル」を作り、自分が所属するバブル以外とは厳密なソーシャルディスタンスをとるという方法です。これにより、不特定多数の人が互いに接触する機会を減らす効果が期待できます。都市のロックダウンという厳しい対策をとったイギリスでは、新型コロナ感染症下での社会的フレイルを防ぐため、クリスマス休暇の時期に「サポートバブル」を取り入れました。独居やひとり親世帯などを対象に、ロックダウン下のクリスマス休暇時に一緒にバブルに入る人を決めておくことで、バブルの中の人同士は家族でなくてもソーシャルディスタンスをとらなくてよいこととしました。

このサポートバブルの仕組みを「健康管理アプリを一緒に利用する家族」という「健康サポートバブル」に置き換え、効果を検証することで、社会的フレイル予防施策の構築に活用できないかと考えました。

研究概要

調査項目

個人に関する情報
人との繋がりに関する質問
アプリに入力された運動・食事・睡眠のデータ

調査対象

以下の条件を満たす300名

<選択基準>

現在の年齢が40歳以上の男女
スマートフォンをお持ちで、利用できること
ご家族(同居・別居を問わない)がいること
本研究で指定する健康管理アプリをインストールし、ご利用いただける方
この研究について十分な説明を受けた後、十分な理解の上、ご自身の自由意志により文書もしくはWEB上で同意をいただける方

<除外基準>

ご家族が健康管理アプリを既に利用している方。半年以内に、ご家族が健康管理アプリを利用する予定がある方
ご家族(同居・別居を問わない)がスマートフォンを持っていない、または、持っているが何らかの理由で健康管理アプリを利用してもらえない方

調査期間

2023年10月10日(火)~2024年4月9日(火)

研究代表施設

兵庫県立大学地域ケア開発研究所

研究への応募方法

研究概要の「2.調査対象」に当てはまる方はこちらのURLから研究協力の詳細をお読みいただき、ご同意ください。

  • 研究の目的とやり方についての概要はこちらをご参照ください
  • 研究の詳細については、研究説明書をご覧ください

今後も当社は「誰もが自然に健康になる社会」の創造を目指すなかで、ヘルステック市場の伸長に寄与するため、積極的に学術機関などと協力し、健康アプリのエビデンス構築に努めてまいります。

これまでのカロママ プラスを利用した健康分野の研究結果や、カロママ プラスの性能および効果を科学的に実証するための研究結果はこちらをご覧ください。

「兵庫県立大学地域ケア開発研究所」概要

兵庫県立大学地域ケア開発研究所は、2004年12月、わが国初の看護学の実践研究拠点として開設されました。

「社会のニーズに応え、地域の特性にあわせた看護ケアシステム等の構築・開発の研究を進め、その成果を広く社会に提案し、人々の命と暮らしをサポートすること」を目的にしています。